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『五幸』にちなんだ鴇羽色、蒸栗色、青白橡、鳩羽鼠、白練の五彩の糸を用いて織りげた帯をくずして使用した羽子板です。
五彩の糸の色それぞれには、長寿・無病・多財・高徳・天命と、五つの幸福に恵まれ五幸を求めて人生を全うでるようにとの願いが込められております。
輪奈唐織とは、室町時代に船載された名物裂のひとつである唐織と、重厚華麗な織風が独特の美を織り上げる輪奈織をひとつに合わせた画期的な織技で、幽弦の境地を極めて今に至る最高峰の有職織です。
羽子板には女の子が災厄や病気に遭わず無事に成長するようにと願いが込められ、「魔を跳ね返す」魔除けです。
羽子板は縁起のよい「末広がり」の形をしていて、板面には松竹梅などの縁起のよい絵柄が描かれています。昔は飢餓などの災厄が起こったり病気になったりするのは、全て「邪気(鬼)」のせいだと信じられていました。邪気祓いの儀式や、縁起物のお飾りなどが非常に需要な役割となっていました。